ケンタッキーのローストチキンの温め方は?レンジやオーブンを比較

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クリスマスの楽しいパーティーが終わって、冷蔵庫に少し残ってしまったケンタッキーのローストチキンやバーベキューチキンを見て、どうやって食べようか悩んでいませんか。せっかくの特別な日のご馳走ですから、冷めたまま食べるのは少し寂しいですし、かといって電子レンジで適当に温めてパサパサになってしまったり、皮のパリパリ感が失われてベチャッとしてしまったりするのは絶対に避けたいところです。実は私も以前、何も考えずにレンジで加熱しすぎてしまい、お肉が硬くなってしまって「もっと丁寧にやればよかった……」と後悔した経験があります。

冷蔵庫の中にラップをして保存された、食べ残しのローストチキンのイメージ画像

真空パックのまま湯煎で温める方法や、オーブンやトースターを使って皮を香ばしく焼き上げる方法など、少しの工夫で専門店のような味を再現することは十分に可能です。この記事では、冷凍した場合の保存や日持ちに関する疑問から、余ったチキンのリメイクやアレンジレシピまで、詳しくご紹介していきたいと思います。

  • オーブンや湯煎を使った本格的な温め直し手順
  • 電子レンジとトースターで時短する失敗しないコツ
  • 美味しさを長持ちさせる冷蔵と冷凍の保存期間
  • 余った身や骨を活用する絶品リメイクレシピ
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ケンタッキーのローストチキンの美味しい温め方

 

ローストチキンを温め直すとき、一番大切なのは「中までしっかり熱を通すこと」と「皮の食感を損なわないこと」のバランスです。お肉のタンパク質は高温で急激に加熱すると収縮して硬くなり、水分も飛んでしまいます。ご家庭にある調理器具に合わせて、いくつかの方法がありますので、状況に合ったベストな方法を選んでみてくださいね。

オーブン、湯煎、レンジ&トースター、フライパン、ノンフライヤーの5つの温め直し方法と特徴を示したチャート図

オーブンは全体を均一に加熱できる

時間に少し余裕があるのなら、私が個人的に一番推したいのがオーブンを使った温め直しです。電子レンジのようなマイクロ波ではなく、熱気で包み込むように加熱するため、厚みのある骨付き肉や丸鶏でも、加熱ムラが起きにくいのが最大のメリット。「せっかくのご馳走だから、絶対に失敗したくない!」という場面では、この王道スタイルが間違いありません。

手順1:アルミホイルで旨味を閉じ込める

いきなり焼くと表面だけ焦げて中が冷たいまま……なんてことになりがちです。まずはチキン全体をアルミホイルで優しく包みましょう。隙間なく包むことで、加熱中に発生する蒸気がホイル内を循環し、乾燥を防ぎながら中までしっとりと熱を通すことができます。

ちなみに、ケンタッキーフライドチキン公式サイトでも、オーブントースターを使用する場合はアルミホイルに包んで加熱することが推奨されています(出典:ケンタッキーフライドチキン公式サイト『よくあるご質問:温め直し方法を知りたい。』)。

オーブンは必ず予熱しておき、設定温度は160℃から180℃と少し低めに設定するのがコツです。時間はチキンの大きさにもよりますが、15分から20分ほどかけてじっくり温めてください。この「急がば回れ」の精神が、お肉を柔らかく保つ秘訣です。

手順2:仕上げの「追い焼き」で皮を復活

中まで温まったら、ここでひと手間加えます。この工程が味の決め手です。一度オーブンを開け、包んでいたアルミホイルの上部をガバッと開いて、チキンの皮目を露出させてください。

そしてオーブンの温度を200℃〜230℃の高温に上げ、さらに2〜3分ほど焼きます。庫内を覗いていると、皮から滲み出た脂がフツフツと泡立ち、パチパチという音と共に香ばしい香りが漂ってきます。皮の余分な水分が飛び、パリッとした食感が蘇る瞬間です。

160〜180度で蒸し焼きにしてから、200〜230度で焼き上げるオーブンでの温め直し手順の解説図

庫内の位置は「中段」がベスト

オーブンに天板を入れる高さが選べる場合は、ヒーターに近すぎる上段ではなく、熱がマイルドに当たる「中段」や「下段」を選ぶと焦げ付きのリスクを減らせます。最後の仕上げ焼きの時だけ、焼き色をつけるために上段に移すのもテクニックの一つですね。

オーブンの成功法則

「前半はホイルで蒸し焼き(保湿)」+「後半は直火で高温焼き(食感)」の2段階加熱。これさえ守れば、まるで焼きたてのような中ジューシー、外パリパリのチキンが家庭で再現できます。

真空パックは湯煎が最も手軽で安心

もし、お手元にあるケンタッキーのバーベキューチキンやローストレッグが、まだ開封前の真空パック(袋入り)の状態であれば、迷わず「湯煎」を選んでください。私が個人的に、最も失敗のリスクが低く、かつお肉本来の美味しさを保てる方法だと確信しているのがこの方法です。「ただお湯に入れるだけ」と侮るなかれ、実はこれがプロの味に近づく近道なんですよ。

水分を一切逃さず、極上のしっとり感へ

湯煎の最大のメリットは、物理的に温度が100℃以上にならないことです。オーブンやレンジのような高温加熱ではないため、お肉のタンパク質が急激に縮まることがありません。さらに、密閉された袋の中で温めるため、肉汁や旨味を含んだ水分が蒸発して逃げていくことがないんです。「パサパサになるのが一番怖い」という方には、これ以上の選択肢はありません。

鍋にお湯を沸かし、真空パックのままチキンを温めているイラストと、100度を超えない加熱についての解説

失敗しない湯煎のポイント

手順はシンプルですが、ちょっとしたコツがあります。まず、チキン全体がしっかり浸かるくらいの大きめのお鍋を用意し、たっぷりのお湯を沸騰させます。そこへ袋のまま静かに入れ、弱火〜中火で約15分から20分ほど温めます。

この時、袋が鍋のフチや底に直接触れ続けると、熱で袋が溶けてしまう恐れがあります。心配な方は、鍋の底に耐熱性のお皿を一枚沈めておくと、袋が直接熱源に触れず安心ですよ。タレも一緒に温まるので、食べる直前にかけるとより濃厚な味わいが楽しめます。

「湯煎+炙り」のコンボが最強

湯煎だけだと、どうしても皮の食感は「しっとり・プルプル」になります。それはそれで美味しいのですが、「ローストチキンらしい香ばしさが欲しい!」という場合は、湯煎の後にひと手間加えましょう。

中までアツアツになったチキンを袋から取り出し、アルミホイルを敷いたトースターやフライパンで皮目だけを1〜2分サッと焼いてみてください。すでに中は温まっているので、表面の水分を飛ばすだけでOK。これで「中は真空調理のような柔らかさ、外は炭火焼きのような香ばしさ」という、家庭料理の枠を超えた仕上がりになります。

注意点

商品によっては、外袋が耐熱性のない素材(湯煎不可)の場合があります。必ずパッケージの裏面表示を確認し、「湯煎OK」の記載があるかチェックしてから行ってくださいね。取り出す際は非常に熱くなっているので、トングを使うなどして火傷に注意しましょう。

レンジとトースターの併用が現実的

「オーブンの予熱を待つ15分が惜しい」「お腹が空いているから今すぐアツアツにかぶりつきたい」……そんな本音、ありますよね。そんな時に私が実践しているのが、電子レンジとトースターの「ハイブリッド温め」です。これは単なる時短テクニックではありません。電子レンジの「内部から素早く温める力」と、トースターの「表面をカリッと焼く力」を組み合わせた、非常に理にかなった調理法なのです。

電子レンジで内部を加熱し、トースターで表面をリベイクする手順を示したイラスト解説

ステップ1:レンジで「人肌+α」まで温める

まずは電子レンジの出番です。ここでの最大のミッションは、骨の周りの冷たさを取ること。決してここで完結させようとしてはいけません。

チキンを耐熱皿に乗せ、ラップは密閉せずに蒸気の逃げ道を作るよう「ふんわり」とかけるか、あるいはラップなしで加熱します。目安は600Wで30秒〜1分程度(1本あたり)。チキンの中心部を触ってみて、「まだ少しぬるいかな?」と感じる程度でストップするのがジューシーさを守る鉄則です。ここで「アツアツ」を目指してしまうと、マイクロ波の影響でお肉が一気に硬くなり、肉汁が流出してしまいます。

ステップ2:トースターで皮を「リベイク」する

中心がほんのり温まったら、すかさずトースターへバトンタッチです。アルミホイルを敷いた天板にチキンを移し、1000W(200℃前後)で3分〜5分ほど焼きます。

この工程で、レンジ加熱で表面に浮き出た余分な水分や脂が飛び、皮が「シナシナ」から「パリパリ」へと復活します。チキンの脂がパチパチと音を立て、焦げ目が少し濃くなったら食べ頃の合図。香ばしい匂いがキッチンに広がり、食欲をそそりますよ。

裏技:アルミホイルは「くしゃくしゃ」に

トースターに敷くアルミホイルは、一度手で丸めてから広げて「シワシワ」の状態にしてみてください。こうするとチキンとの設置面が減り、落ちた余分な脂がシワの凹みに溜まるので、チキンの裏面が脂でベチャッとなるのを防げます。

レンジのみでの完結は避けたい

電子レンジだけで温め切ると、皮の食感はどうしてもゴムのようにフニャフニャになってしまいます。また、加熱ムラで一部だけカチカチに硬くなることも。どうしてもレンジしかない場合は、キッチンペーパーを敷いて余分な水分や脂を吸わせながら、ラップなしで短時間加熱するのが、せめてもの対策です。

皮をパリパリにするフライパン活用法

家にオーブンがない場合や、あるいは「とにかく皮のカリカリ感、パリパリ感だけは絶対に譲れない!」というこだわり派の方におすすめしたいのが、フライパンを使った温め直しです。少しテクニックが必要ですが、成功すれば揚げたてのような食感と、直火ならではの香ばしさを再現できる「攻め」の方法なんですよ。

クッキングシートを敷いたフライパンで、ローストチキンの皮目を下にして焼いている写真

ステップ1:クッキングシートで「焦げ」を防御

まず、フライパンには必ず「クッキングシート(またはフライパン用ホイル)」を敷いてください。これは鉄則です。ケンタッキーのチキン、特にバーベキューチキンのようなタレ付きの商品は糖分が多く、直接フライパンに乗せると一瞬で焦げ付いて皮が剥がれてしまいます。シートを敷くことで焦げ付きを防ぎ、後片付けもシートを捨てるだけで済むので一石二鳥です。

ステップ2:皮目を下にして「弱火」でじっくり

チキンを乗せる際は、必ず皮目を下にします。そして、火加減は「ごく弱火」でスタート。ここで強火にしてしまうと、中が冷たいまま表面だけが黒焦げになってしまいます。 蓋をして約5分〜8分ほど蒸し焼きにしましょう。フライパンの中に熱がこもり、チキン自身の水分で中までふっくらと温まります。

ステップ3:蓋を取って「自分自身の脂」で焼く

チキンが中まで温まってきたら、ここからが仕上げです。必ず蓋を取り外してください。 蓋を取ることで、こもっていた水分を飛ばします。すると、チキンの皮からじわじわと脂が溶け出してきます。この「溶け出した自分自身の脂」を使って、皮を揚げ焼きにするイメージでさらに数分焼くのです。

パチパチという音が大きくなり、皮がこんがりときつね色になったら完成。噛んだ瞬間に「カリッ」と音がするほどの食感が楽しめますよ。

ポイント:裏面はサッと温める程度で

身の方(裏面)はずっと焼いていると硬くなりやすいので、皮がパリッとした後に裏返して、サッと30秒〜1分ほど温める程度で十分です。

ノンフライヤーなら脂を落として温まる

もしご自宅に、最近話題の調理家電「ノンフライヤー(エアフライヤー)」があるのなら、使わない手はありません。正直に言いますが、ローストチキンの温め直しにおいて、ノンフライヤーは「最強のツール」と言っても過言ではないほど相性が抜群なんです。私も初めて試したときは、その仕上がりのクオリティに感動しました。

ノンフライヤーのバスケットに入ったローストチキンのイラストと、熱風循環による加熱の解説

熱風循環で「揚げたて・焼きたて」を再現

ノンフライヤーの最大の特徴は、庫内で超高温の熱風を高速循環させることにあります。これにより、チキンの表面を一気に乾燥させてカリッとさせつつ、内部の水分は逃さずに温めることができるのです。オーブンの「全体加熱」と、揚げ油の「脱水効果」の良いとこ取りをしたような仕組みですね。

失敗しない「2段階加熱」の黄金ルール

いきなり高温で加熱すると、表面だけ焦げて中が冷たい……という失敗が起こり得ます。そこで私がおすすめするのは、温度を変える2段階加熱です。

  1. 第1段階(内部加熱):まずは160℃で5分〜6分加熱します。この低温加熱で、じっくりと中心部まで熱を伝えます。
  2. 第2段階(仕上げ焼き):一度バスケットを開けて様子を見たら、温度を180℃〜200℃に上げて、さらに2分〜3分加熱します。これで皮を一気にパリッと仕上げます。

バスケットにチキンを入れる際は、必ず皮目を上にして、空気が通り抜けるように重ならないように並べるのがコツですよ。

美味しいうえに罪悪感もカット

加熱が終わってバスケットを引き出すと、網の下に驚くほどの量の脂が落ちていることに気づくはずです。余分な脂をカットしながら温められるので、通常よりもヘルシーに、そして油っぽさが抜けてサッパリといただけます。

「クリスマスのご馳走はカロリーが気になる……」という方でも、少しだけ罪悪感を減らして美味しく食べられるのは嬉しいポイントですよね。

片付けのコツ

バスケットに「ノンフライヤー用の穴あきクッキングシート」を敷いておくと、網へのこびりつきを防げて後片付けが劇的に楽になります。ただし、空気の循環を妨げないよう、必ず専用のものか、穴を開けたシートを使ってくださいね。

ケンタッキーのローストチキンの温め方と保存

美味しく温める方法がわかったところで、次は保存方法や注意点、そして食べきれなかった場合の活用術についてもお話ししますね。最後まで美味しくいただきましょう。

バーベキューチキンは焦げに注意

ケンタッキーのクリスマス時期の主役といえば、やっぱり「バーベキューチキン」。あの甘辛くて濃厚な特製ダレは本当に美味しいですよね。しかし、温め直しという点においては、このタレこそが最大の強敵になります。普通のオリジナルチキンや塩味のローストチキンと同じ感覚で温めようとすると、痛い目を見ることになってしまうんです。

タレに含まれる糖分で黒焦げになった失敗例と、アルミホイルを活用して美味しく温まった成功例の比較写真

なぜ「一瞬」で焦げてしまうのか

理由は単純で、バーベキューチキンのタレには糖分がたっぷりと含まれているからです。料理をする方ならピンとくるかもしれませんが、砂糖や醤油を含んだ水分は、非常に焦げやすい性質を持っています。

特にトースターやオーブンの「直火」や「熱源」に近い場所では、お肉の中心部が温まるよりもはるかに速いスピードで、表面のタレだけが過剰に反応してしまいます。その結果、あっという間に炭化して真っ黒に。「ほんの1分目を離した隙に、キッチンから煙が……!」なんていう悲劇は、実は私が過去に経験した実話です。あの時の、焦げて苦くなってしまった皮を食べた時の悲しさは忘れられません。

「焦げ」を防ぐための鉄壁の守り方

せっかくの美味しいタレを焦がさずに、かつ温かく仕上げるには、以下の2つのポイントを徹底してください。

  1. アルミホイルを「盾」にする:オーブンやトースターを使う際は、最初から最後までアルミホイルを活用します。包み焼きにするのが基本ですが、もし仕上げに表面を乾かしたい場合でも、焦げ色がつくまではアルミホイルを上に「ふわっと」被せておきましょう。これだけで、熱源からの直接的な熱を遮断し、焦げを防ぐことができます。
  2. W(ワット)数や温度を低めに設定する:トースターなら1000Wなどの強火ではなく500W以下の弱モード、オーブンなら設定温度を通常より10℃〜20℃低く設定し、その分時間をかけてじっくり温めるのが安全策です。「急いで温めよう」と火力を上げることだけは避けてくださいね。

魚焼きグリルは要注意

魚焼きグリルは火力が強く、熱源とお肉の距離が非常に近いため、タレ付きのバーベキューチキンには不向きです。どうしても使う場合は、弱火にして常に監視していないと、本当に一瞬で黒焦げになるので極力避けたほうが無難です。

冷蔵庫や冷凍で賢く保存するコツ

楽しいパーティーの余韻に浸っていると、ついついテーブルの上にチキンを出しっぱなしにしてしまいがちですよね。ですが、美味しさと安全を守るためには、食べ終わったらなるべく早く常温から退避させることが重要です。お肉は空気に触れている時間が長ければ長いほど酸化が進み、パサパサになったり風味が落ちたりしてしまいます。「明日食べるからいいや」とお皿にラップをふわっとかけただけで冷蔵庫に入れるのは、実は一番もったいない保存方法なんです。

チキンを一本ずつラップで包み、保存袋に入れて空気を抜く正しい保存手順を示したイラスト

【冷蔵保存】「個包装」で乾燥から守る

数日以内(2〜3日)に食べる予定なら冷蔵保存でOKですが、ここでのポイントは「徹底的な密閉」です。

お皿に乗せたままラップをするだけでは、隙間から冷気が入り込んでお肉の水分を奪ってしまいます。面倒でも、チキンを1本ずつラップでぴっちりと包んでください。空気が入らないように密着させるのがコツです。さらに、ラップで包んだものを密閉できる保存容器やジッパー付きの保存袋に入れれば完璧です。冷蔵庫内の他の食品へのにおい移りも防げますよ。

ただし、バーベキューチキンのようなタレ付きの商品は水分活性が高く傷みやすいので、冷蔵であってもなるべく早めに食べ切ることをおすすめします。

【冷凍保存】「二重バリア」で冷凍焼けを防ぐ

「3日以内には食べきれないな」と思ったら、迷わず冷凍庫へ入れましょう。正しく冷凍すれば、約3週間から1ヶ月程度は美味しさをキープできます。

冷凍の場合も、敵は「乾燥(冷凍焼け)」と「酸化」です。これを防ぐために、以下の手順で二重のバリアを作ります。

  1. まず、チキンを1本ずつラップで隙間なく包みます。
  2. 次に、それを「フリーザーバッグ(冷凍用保存袋)」に入れます。
  3. 最後に、袋の中の空気をできるだけ抜いてから口を閉じます。ストローを使って空気を吸い出すと真空に近い状態になりますよ。

このひと手間で、冷凍庫独特の嫌なにおいがつくのを防ぎ、解凍した後もジューシーな状態を保つことができます。

骨を外して保存するのもアリ

もし冷凍庫のスペースがいっぱいで骨付きのまま入らない場合は、保存する段階で身をほぐしてしまうのも一つの手です。骨から外したお肉をラップで小分けにして冷凍しておけば、後日解凍してそのままサラダに乗せたり、チャーハンに入れたりする時にすぐに使えて便利ですよ。

保存期間の目安

  • 冷蔵保存:2〜3日(タレ付きは早めに!)
  • 冷凍保存:約3週間〜1ヶ月

※保存環境や冷蔵庫の開閉頻度にもよりますので、食べる前には必ず状態を確認してくださいね。

冷凍後の解凍は自然解凍がベスト

カチカチに凍ったローストチキンを目の前にすると、「今すぐ温めてかぶりつきたい!」という衝動に駆られますよね。ですが、ここで焦って電子レンジの「あたためボタン」を押してしまうのは、実は一番もったいない行為なんです。急激な温度変化はお肉にとって大きなストレスとなり、旨味を含んだ肉汁(ドリップ)が流れ出して、食感がスカスカのスポンジのようになってしまいます。

冷蔵庫での自然解凍と、流水解凍の正しい方法を示したイラスト。NG例として常温解凍とレンジ解凍も記載

「冷蔵庫解凍」が旨味を守る最短ルート

私が最も推奨するのは、時間はかかりますが食べる前日に冷蔵庫へ移してゆっくり解凍する方法です。目安としては、チキンの大きさにもよりますが半日から丸一日程度。

低温の冷蔵庫内で時間をかけてじっくり溶かすことで、お肉の細胞破壊を最小限に抑えることができます。結果として、焼きたての時のようなジューシーさを保ったまま温め直すことができるのです。「明日の夜に食べよう」と決めたら、前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫へ移動させておく。この計画性が、美味しいチキンへの一番の近道ですよ。

急いでいる時は「流水解凍」でリカバリー

「解凍するのを忘れていた!」という緊急事態も、人間ですから当然あります。そんな時に頼りになるのが流水解凍です。

  1. チキンが入ったフリーザーバッグがしっかり密閉されていることを確認します(水が入ると台無しになるので注意!)。
  2. ボウルに水を張り、チキンを袋ごと沈めます。
  3. 水道水を細く出し続けて、水を溢れさせながら解凍します。

水は空気よりも熱伝導率が高いため、冷蔵庫よりもはるかに早く、かつ電子レンジよりも均一に解凍できます。夏場でも冬場でも比較的安定して行える方法です。

「常温解凍」と「レンジ解凍」は避けるべき

逆に、絶対に避けていただきたいのが、キッチンの台の上に放置する「常温解凍(室温解凍)」です。表面が溶けて中心がまだ凍っている間に、表面の温度が上がりすぎて雑菌が繁殖してしまうリスクがあります。食中毒を防ぐためにも、必ず冷蔵庫か流水で行ってください。

また、電子レンジの「解凍モード」も、どうしてもムラができやすく、一部だけ煮えてしまったり、まだ凍っていたりという失敗が起きがちです。レンジを使うのは、本当に時間がない時の「最終手段」として考えておくのが無難です。

衛生面の注意

解凍したお肉を「やっぱり食べなかったから」といって再冷凍するのはやめましょう。品質が著しく低下するだけでなく、衛生面でもリスクが高まります。解凍後は必ず加熱して食べ切ってくださいね。

骨まで使うスープやピラフへのリメイク

「そのまま食べるのはもう飽きてしまった」という贅沢な悩みや、あるいは「食べた後の骨、このまま捨てるのはもったいないな」と感じたことはありませんか? 実はその骨、宝の山なんです。ローストチキンの骨には、鶏の旨味が凝縮されたコラーゲンや脂がたっぷりと残っています。

私がケンタッキーを食べた翌日によくやるのが、この骨(フレーム)を使ったリメイク料理。「骨まで愛する」というと大袈裟かもしれませんが、最後まで使い切ることで、クリスマスのご馳走を2度も3度も楽しむことができますよ。

炊飯器で作るチキンピラフ、サンドイッチ、サラダにリメイクした料理のイメージ写真

炊飯器に入れるだけ!魔法の「洋風チキンピラフ」

一番のおすすめであり、最も手軽で失敗がないのが炊き込みご飯(ピラフ)です。調理は炊飯器にお任せなので、忙しい年末にもぴったり。

作り方は驚くほど簡単です。研いだお米2合に対して、通常通りの水を入れます。そこにコンソメ(顆粒小さじ2程度)、塩コショウ少々、バターひとかけらを投入。そして、ほぐした身と「骨」をそのままドーンと乗せて炊飯スイッチを押すだけです。

炊き上がって蓋を開けた瞬間、香ばしいスパイスとバターの香りが湯気と共に立ち上ります。骨から溶け出した濃厚な出汁がお米一粒一粒に染み込んでいて、正直、チキン単体で食べるよりも美味しいかもしれません。炊飯後は骨を取り除き、全体をさっくり混ぜていただきましょう。

ラーメン屋顔負け?「濃厚チキンスープ」

お鍋を使って、じっくりとスープストック(出汁)を取るのもおすすめです。骨と、もしあればネギの青い部分や生姜の皮などを鍋に入れ、ひたひたの水を注いで弱火でコトコト煮込みます。

30分〜1時間ほど煮込むと、スープが白濁してトロッとしてきます。これが旨味の塊です。ザルで濾して塩で味を調えれば、シンプルなチキンスープの完成。溶き卵を入れたり、野菜を入れて具沢山スープにしたり、あるいはカレーやラーメンのベースとして使えば、家庭料理のレベルが格段にアップします。

鶏の骨を煮込んで作った、黄金色の濃厚チキンスープが入った瓶の写真

余った身はサンドイッチやサラダの主役に

骨ではなく「身」が少し余ってしまった場合は、ほぐしてマヨネーズやマスタードと和えましょう。これをトーストしたパンに挟めば、カフェ風の「ローストチキンサンド」の出来上がりです。コンビニのチキンサンドとは一味違う、スパイスの効いた本格的な味が楽しめます。もちろん、サラダのトッピングにしても豪華な一皿になりますよ。

メニュー 作り方・特徴
炊き込みご飯

(ピラフ)

身をほぐし骨ごと炊飯器へ。お米2合に対しコンソメ小さじ2、バター10gが目安。骨から出る出汁でお店のような味に。
サンドイッチ

サラダ

ほぐした身をマヨネーズや粒マスタードで和えてパンに挟む。レタスやトマトと一緒にサラダのトッピングにも。
濃厚スープ 骨を水から煮込んで出汁を取る。沸騰したら弱火にし、アクを丁寧に取るのが臭みを出さないコツ。カレーやラーメンのベースにも最適。

ケンタッキーのローストチキンの温め方総括

今回は、ケンタッキーのローストチキンの温め方について詳しくご紹介してきました。結論としては、時間があるならオーブン、真空パックなら湯煎、手軽に済ませたいならレンジとトースターの併用がおすすめです。

冷めたチキンも、ひと手間加えるだけで焼きたてのような美味しさが復活します。「温め直し」という作業を、単なる準備ではなく、料理の仕上げのように楽しんでみてはいかがでしょうか。今年のクリスマスやイベントの後は、ぜひこの方法で最後まで美味しくチキンを味わってくださいね。

完璧な再現ならオーブン、手軽さなら湯煎など、目的別に最適な温め直し方法とポイントをまとめた一覧表

※本記事で紹介した加熱時間や温度はあくまで目安です。ご使用の調理器具の機種やチキンの大きさによって調整してください。

※衛生面には十分に配慮し、保存した食品の状態(におい・色など)を確認してからお召し上がりください。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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